【徹底解説付き】小学生レベルから始める金融リテラシー【基本問題27選 】

【徹底解説付き】小学生レベルから始める金融リテラシー【基本問題27選】

お金の勉強のはじめ方

  • お金の勉強って何から始めればいいのか分からない
  • 超基本から勉強したい
  • 金融リテラシーを身につけたい
父さん
このブログでは、次の3ステップのクイズ形式により、一通りの金融リテラシーが身につくように解説しています。
わわ
「金融リテラシー」は「お金の知識と判断力」のことです。お金を増やして守るためにとても重要ですよ。

それぞれの設問の出所は「金融広告中央委員会」による公的な調査項目からの引用です。

調査結果のデータとしてそれぞれの問題の正答率が公表されているため、自分のレベル感が把握できます。

なな
次の3つのステップでお金の基本を学び「金融リテラシー」を身に付けましょう。
  1. 基本問題27選から学ぶ ←本記事です
    調査対象:小・中・高校生:約5万人
  2. 金融基礎用語19選から学ぶ
    調査対象:高校生 約2万人
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  3. 金融リテラシー正誤問題25問から学ぶ
    調査対象:19歳〜79歳の3万人
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本記事の内容

この記事では、金融リテラシーに関する基本問題27問を通じて、お金に関する基本的な内容(インフレや円安など)を分かりやすく解説しています。

基本問題の出所は「金融広告中央委員会(事務局:日本銀行)」による「子どものくらしとお金に関する調査(第3回)2015年度」子ども(小・中・高校生)向け調査項目のうち「金融経済の知識」の設問からです。

問題と答えだけでなく、筆者による簡単な解説を付けていますお金の勉強にぜひお役立てください。

小・中・高校生(回答者約5万人)の正答率も公開されていますので、比較することで自分の金融リテラシーのレベルが分かります。

中高生に負けないように基礎的な内容を身に着けましょう。中高生の皆さんは全問正解して友達に自慢しましょう。

まずは、ウォーミングアップです。小学生用の問題から挑戦してみましょう。

小学生用の問題に挑戦(レベル1)

なな
まずは小学生用の問題でウォーミングアップです。
1.お金はだれでもつくることができる
5-6年生 正答率 89.7%
答え ✕
お金をつくるところは法律で定められています。
紙幣(お札)をつくる主体は日本銀行です。国立印刷局でつくっています。
貨幣(硬貨)をつくる主体は政府です。造幣局で作っています。
2.日本のお金と、外国のお金は、同じものである
5-6年生 正答率 89.0%
答え ✕
日本のお金は「円」。アメリカは「ドル」。ヨーロッパは「ユーロ」。中国は「人民元」と、さまざまです。
3.保険は事故などへの備えである
5-6年生 正答率 87.6%
答え ○
保険は多くの人が少しづつお金を出し合って、事故などに備えるしくみです。
4.図書カードは、本屋ではお金と同じように使うことができる
5-6年生 正答率 81.1%
答え ○
図書カードにより本屋で本を買うことができます。先払い(プリペイドカード)の一種です。
5.ものを買うときには、一緒に税金も払っている
5-6年生 正答率 80.6%
答え ○
ものを買うときには消費税を払っています。
父さん
小学生向けの設問は以上です。このような○✕問題形式でお金の基本を解説しています。

中高生用の問題に挑戦(レベル2)

わわわわ
ここからは中高生用の問題です。ちょっとだけレベルUP!
6.買った物が欠陥商品だった場合、交換や返品ができることがある
正答率 中学生:73.2% 高校生:80.5%
答え ○
買ったものが欠陥品だった場合には、交換や返品を請求できます。契約解除や返金の請求もできます。
7.レンタル店で借りたCDを期限までに返せない場合、延滞金を払わなければならない
正答率 中学生:72.1% 高校生:80.5%
答え ○
期限までに返せない場合には、レンタル会員のルールに従って延滞金を払う必要があります。
8.株価は毎日変動する
正答率 中学生:64.6% 高校生:80.0%
答え ○
株は株式市場で取引され価格が変動します。株式市場の営業時間は祝日を除く月〜金曜日の8時45分~16時45分です。
9.価格は需要と供給によって決定される
正答率 中学生:38.1% 高校生:77.6%
答え ○
価格は、需要(欲しい人)と供給(売りたい人)のバランスで決まります。
欲しい人が多ければ価格は上がります。売りたい人が欲しい人より多ければ価格は下がります。
なな
次からは中高生用の問題のうち、正答率が低かった設問(少し難しい)です。頑張ってください!

中高生用の問題に挑戦(レベル3)

10.物価が年率1%上昇しているときに、銀行に預けているお金に年率2%の金利がついている場合には、預けているお金で買えるものは多くなる
正答率 中学生:ー 高校生: 18.2%
答え ○
物価とは物やサービスの値段のことです。ものの値段が1年で1%上がっても、預けているお金が2%増えれば、お金の価値が1%多く増えています。その分買えるものは多くなります。
11.契約はすべて書類に記名し、印を押すことで成り立つ
正答率 中学生:15.3% 高校生: 19.7%
答え ✕
口約束でも「契約」になります。署名や印、書類などなくても「契約」は成立しますので注意しましょう。ただし、未成年者(18歳未満)の場合は、買い物(日用品を除く)や借金をする場合には親の同意が必要です。親の同意がない場合は取り消すことができますので、騙された!と思ったときは早めに親に相談しましょう。
12.代金前払い方式のカードを、クレジットカードという
正答率 中学生:17.5% 高校生: 25.3%
答え ✕
前払いとは、suicaなどのチャージをして使うタイプです。プリペイドカードといいます。クレジットカードは信用でお金を一旦借りるカードです。後払いです。
13.クレジットカードは申し込めば誰でも保有できる
正答率 中学生:ー 高校生: 40.6%
答え ✕
クレジットカードを作るには審査があります。信用でお金を一旦借りて買い物をするしくみのため、その人が信用できるかどうか(一定以上の収入がありお金を返すことができそうか)について審査があります。
14.金融政策を行うのは、日本銀行である。
正答率 中学生:23.8% 高校生: ー
答え ○
金融政策とは、物価を安定させるために日本銀行が金利などを調節することです。(どのような方法で調整するのかが次の設問です)
15.日本銀行の金融政策は、現在、主にオープン・マーケット・オペレーション(公開市場調査)により行われている。
正答率 中学生:ー 高校生: 31.7%
答え ○
公開市場操作(オペレーションとも言います)とは、日本銀行が物価を安定させるために金利を調整する方法の一つです。日本銀行が市場で国債等を売買することで、市場(一般の銀行)にお金を供給したり、市場からお金を吸収したりすることです。市場にお金が供給されると(銀行がお金を貸したくなるので)銀行の貸出金利は下がり、お金を借りやすくなるので住宅を購入したり設備投資をしやすくなり、経済活動が活性化し、物価の下落を抑制します。逆に市場のお金が減ると銀行の貸出金利が上昇し、経済活動が抑制され物価の上昇を抑制します。このようにして、日本銀行は公開市場操作により物価を調整し安定させています。
16.100円を年利2%で1年間預けると、2円の利子がつく
正答率 中学生:31.3% 高校生: 46.9%
答え ○
利子の計算:100円✕0.02=2円
17.100円についた2円の利子を含めてそのまま年利2%で5年間預け続けると、10円を超える利子がつく
正答率 中学生:25.2% 高校生: 34.7%
答え ○
複利のため、2円✕5年=10円よりも利子は多くなります。複利とは利子にも利子がつくしくみです
1年目の利子:100円✕2%=2円
2年目の利子:102円✕2%=2.04円
3年目の利子:104.04円✕2%=約2.08円
・・・
となり、利子は2年目以降2円より多くなります。つまり5年分では10円より多くなります。
18.インフレが進むと、同じお金で買えるものは少なくなる
正答率 中学生:25.1% 高校生: 43.8%
答え ○
インフレとはインフレーションの略称です。「物価(物やサービスの値段)が継続的に上がること」です。ものの値段が上がると同じお金で買えるものが少なくなります。「お金の価値が下がる」ということです。つまり、「インフレ」=「物価が上がる」=「お金の価値が下がる」です。
19.デフレはものの価格が持続的にさがっていくことをいう
正答率 中学生:ー 高校生: 45.3%
答え ○
デフレとはインフレの逆です。(デフレーションの略称です)。物価が継続的に下がることです。
20.「1ドル=100円」から、「1ドル=80円」になったら、円高(ドル安)である
正答率 中学生:37.9% 高校生: 46.9%
答え ○
1ドルを100円出さないと買えなかったのが、80円で買えるようになったので「円の価値が上がる」=「円高(ドル安)」です。1ドルが100円から80円に安くなったので「ドル安(円高)」と考えても同じことです。円がドルより価値があると円高。これは逆に言えば、ドルは円より価値が低い(安い)ということですので、円高=ドル安と同じ意味です。ちなみに、円安=ドル高です。
21.企業は株式や債券を発行して資金を調達する
正答率 中学生:30.0% 高校生: 52.7%
答え ○
株式や債券は企業が活動を拡大するためのお金の調達方法です。株式や債券を発行して(投資家が買うことで)お金を集め、設備投資などを行い利益を拡大し、株主に利益を還元したり、債券の利子を支払います。(株式や債券を買った投資家はそれにより利益を得ます)
22.銀行は、預金を企業に貸し出している
正答率 中学生:32.3% 高校生: 54.5%
答え ○
銀行の業務は、預金(お金を預かる)、貸付(個人や企業に貸し出す)、為替(振り込みや送金)です。
23.訪問販売などでは、購入後一定期間は契約を取り消すことができる
正答率 中学生:34.1% 高校生: 58.2%
答え ○
訪問販売や電話勧誘等の場合、一定期間内は無条件で解約できる制度をクーリング・オフといいます。契約書面を受け取ってから8日間は無条件でキャンセルが可能です。契約書面がなかったり、契約書面にクーリング・オフの記載がない場合は、期限なくクーリング・オフができます。
24.ローンの金利には、法律上の制限がある
正答率 中学生:ー 高校生: 50.9%
答え ○
ローンの金利上限は元本の金額により異なります。
■ 利息制限法による上限
上限以上の金利分は無効となります。
・元本10万円未満      :20%
・元本10万円〜100万円未満:18%
・元本100万円以上     :15%
■ 出資法による上限
上限を超えると刑事罰の対象となります。
・元本によらず一律20%
25.自動車やオートバイは、必ず自動車保険に加入しなければならない
正答率 ー 高校生: 46.7%
答え ○
自動車保険には、「強制加入の自賠責保険」と「任意保険」とがあります。自賠責保険のみでは賠償請求額に不足する場合があるため(強制ではありませんが)任意保険にも入るようにしましょう。
26.お金を貸したり借りたりするときの金利には、大別して、固定金利と変動金利がある
正答率 中学生:ー 高校生: 29.2%
答え ○
固定金利は世間の金利が上がっていく状況では、予め定めた金利のまま固定されるため有効です。変動金利は世間の利率が下っていく場合に、その金利に連動して下がるために有効です。状況の変化に応じて途中で変更することが可能な場合もありますが、借り換えは「手数料」で損をすることもあるためよく検討することが必要です。
27.家計に占める教育費の割合のことを、エンゲル係数という
正答率 中学生:9.6% 高校生: 15.1%
答え ✕
エンゲル係数は食費の割合です。教育費の割合の呼び方は特に無いですね。「子の教育費」は「人生の三大支出」のひとつです。公立か私立により支出額が大きく異なります。
父さん
以上が○✕問題でした。中高生に負けずに正答できましたか?お金の超基本ですので、間違った問題は何回か繰り返して覚えておきましょう!

この記事の全問がクリアできたら次のステップに進んでみましょう!

◆ ステップ2

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◆ ステップ3

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