損しないコツ|株式投資のリスクを下げる2つの分散
- 株式投資をはじめたいけど、損をしそうで怖い。
- どんな株を買えばよいかわからない。
- 細かいことはいいので、ストンとわかるように教えてほしい。
そのような方に読んでいただきたい記事です。
この記事では「損をしないためにリスクを下げる方法」と「具体的に買うべき投資商品」がわかります。
結論を言うと、「損しないためにリスクを下げる方法」は次の2つです。
このうち、長期保有のメリットは関連記事にて紹介しています。
分散投資の分散には、「銘柄の分散」と「時間の分散」の2種類があります。
また、具体的にリスクを下げる投資商品は「インデックス・ファンド」です。
インデックス・ファンドの購入は幅広く分散された株式を一括して購入することと同じです。分散によるリスク低減効果が簡単に得られる安全性の高い投資商品です。
分散投資1(銘柄の分散)
出所:基礎から学べる金融ガイド(金融庁)
「たまごを同じカゴに盛るな」は有名な格言です。
ある一つの会社の株式に集中投資した場合、その会社がダメになると、あなたの資産のすべてがダメになってしまいます。
A社、B社、C社の株に分けて投資をした場合、仮にA社がダメになっても、B社とC社の業績が良ければ救われます。
出所:ウォール街のランダム・ウォーカー
この図は投資の名著と言われる「ウォール街のランダム・ウォーカー」に掲載された図です。
横軸が分散投資する株式の銘柄数です。銘柄数が増えるに従いリスクの割合が低下することがわかります。
また、アメリカの株式のみの場合と、世界の主要国株式も含めた場合を比較すると、「世界の主要国株式も含めた場合」のほうがさらにリスクが低くなることがわかります。
つまり、他国を含めて30銘柄以上の株式に幅広く分散することで、リスクが大きく低減できることがわかります。
なお、分散投資する会社の業種にも注意する必要があります。業種が異なるように分散しないと、同じ業種では株価の値動きも似ることが多いため、分散の効果は薄くなります。
実際にどのような株式を買えばよいのでしょうか。
リスクを低くするための投資商品
仮に、トヨタを選んだ場合、2022年12月現在のトヨタの株価は約2,000円。売買単位は100株のため、最低20万円が必要です。任天堂の株価は5600円であり、100株では56万円です。この調子で30銘柄以上購入するには1千万円程度は必要となりそうです。しかも、銘柄の良し悪しを個別に選定していくのは非常に労力がかかりますし、初心者には難しいことです。
例えば、日経平均株価は日本の主要225社の株価の平均であり、トピックスは一部上場1,000社による構成です。米国のダウは主要30銘柄の平均株価。S&P500は500銘柄により構成されています。
インデックス・ファンドは経済指標に連動する値動きをするため、実質的に多種多様な複数の会社に分散投資をしていることと同じです。また、インデックス・ファンドなら100円単位で購入することができるため、少額の資金からでも有効な分散投資が可能です。
以下はご参考として私の購入しているインデックス・ファンドの銘柄です。
(購入を推奨しているわけではありません)
- インデックスファンド225(日経平均)
- トピックス・オープン
- eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)
- SBI・V・S&P500インデックス・ファンド
分散投資2(時間の分散)
少額から投資をはじめるために、毎月一定金額を積立する方法があります。インデックス・ファンドでは100円単位で購入できる場合も多く、少額からコツコツと投資をすることが可能です。
一定金額を毎月積み立てることにより、株価が高いときには購入する株数が少なくなり、株価が安いときには多くなるため、株価が上下する相場では、平均的には株を安く購入できるメリットがあります。(つまり、高額で買うリスクを下げる効果があります)
上の図では、ファンド(=投資信託)を①最初に4万円買ったときと、②4ヶ月間、毎月1万円ずつ定額で買ったときの比較です。
- 最初に1万円買った場合:1万円/1万口
- 毎月1万円買った場合 :9千円/1万口
毎月定額購入したほうが、10%程度安く購入できたことになります。
一定金額を積み立てて購入する方法は、「ドルコスト平均法」と言われるリスクの低減方法の一つであり、初心者の方が少額から投資をはじめるためにおすすめの方法です。
幅広い銘柄に分散された「インデックス・ファンド」を、「ドルコスト平均法」で時間を分散させて購入する方法は、投資のリスクを下げる方法として有効です。