【5分でわかる!】金融リテラシー調査 正誤問題一問一答【第10問:インフレーションと購買力】

【5分でわかる!】金融リテラシー調査 正誤問題一問一答【第10問:インフレーションと購買力】

  • 金融リテラシー調査の正誤問題【全25問】を一問一答形式として、問題・答え・解説を5分で読めるコラムにしました。(出所:金融広報中央委員会)
  • 難易度は正答率が低い順(難しい順)上位5位:★★★ 下位5位:★ その他:★★
  • 全25問のうち14問正解で全国平均レベル。21問以上正解すれば「高リテラシー層」です。

問題: インフレーションと購買力

難易度 2022年
正答率
2019年
正答率
2016年
正答率
★★☆ 55.2% 55.1% 55.6%
問10:インフレ率が 2%で、普通預金口座であなたが受け取る利息が 1%なら、1 年後にこの口座の お金を使ってどれくらいの物を購入することができると思いますか。
わわ
インフレって「インフレーション」の略です。ものやサービスの値段(物価)が上がることですね。
  1. 今日以上に物が買える
  2. 今日と全く同じだけ物が買える
  3. 今日以下しか物が買えない

答え

正解は、③です。
なな
インフレ率が高いと、今よりもお金の価値が下がっちゃうんだね。 

解説

インフレ率が2%とは、モノやサービスの値段が1年で2%上がることです。

100円のお菓子が1年後には102円に値上がりします。

一方、銀行の利息が1%の場合、100円を預けても101円にしかなりません。

現時点では100円でそのお菓子を買えますが、1年間銀行に預けるとそのお菓子は買えなくなります。このことを「購買力が落ちる」といいます。

つまり、インフレ率>銀行利率となっている場合には、銀行にお金を預けると「購買力が落ちる」ため、今日以下しか物が買えなくなってしまいます。

預金や貯金は、株式や債券のように元本割れのリスクはありませんが、金利よりも物価が上昇すると「預けたお金の価値が下がる」リスクがあります。

数%のインフレは企業の売上高や利益を上昇させるため、経済的によいとされています。

ただし、賃金の上昇率がインフレ率を下回ると生活が苦しくなるため、大きなインフレは好ましくありません。

世界的に(日本も)インフレ率は2%程度を目指しています。(日本のインフレ率はこの30年ほどの間、マイナスとなったり、ほとんどの期間1%を下回る状況であり、インフレとは逆のデフレと言われています。)

現状の日本の預金利率は0.001%程度です。仮に今後、日本のインフレ率が目標どおりになった場合、預金しているお金はその価値がどんどん失われていくこととなります。

預金はリスクが低い金融商品ですが、低金利ではインフレに対応できないリスクがあるということです。

わわ
預金は絶対に安全!ってわけでも無いんだね。
なな
元本割れはしないけど、物価が上がると預貯金の価値が下がるので、実質的には損する場合があるってことだね。
父さん
そうです。そのことに気づいていない人は多いですね。君たちはこの先が長いから、お金の預け先はよ〜く考えないと駄目ですよ!
インフレについては、勉強会でももうちょっとだけ詳しく説明しました。ご興味がある方は、ぜひご確認ください。
▶▶▶勉強会記事【第9回】金利に関するおまけの知識(その2)【インフレと預金保険制度】
わわ
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