複利の計算方法と金利と景気との関係について
今回の内容
- 「72の法則」で資産/借金が倍になる期間が求められる
- 固定金利と変動金利の判断ができる
複利の復習により、計算方法の確認と、1%の重みを説明しました。複利の計算は3回目位ですが、やるたびに、え?どういう事だっけ?となるので、何回か繰り返さないと理解が追い付かないようです。具体例で計算して、単利と比較すると、なんとなく腑に落ちてきた感じがあります。固定金利と変動金利の判断では、景気と金利の関係を説明し練習問題に挑戦してみました。景気のよい時には金利が上がるため、増やしたいときは変動金利が有利。借金の時は固定金利が有利。これは直感的に分かったようでした。少しづつですが、金融リテラシーがついてきたかな。という感じはあります。
えーー?そうなの?まあでも、勉強になってるでしょ。兎に角始めます!
まあ、勉強になってるかもだけど、お父さん話が長いんだよね~。
現在、君らは金融リテラシーについて学んでいるんですが、テストの問題内容はこのような25問となる予定です。で、黒いところが学んだところ。これまでに6問分の内容について終わってますね。
まあ、でも着実に知識は身についてるはず。で、今日は、この赤いところをやります。今日のが終わると32%になるから、だいたい3分の1が終わることになるね。
ほうほう、でもまだこんなに残ってるんだね。ハア~。
溜息つくなよ!で、今日は、複利の復習と、景気と金利の関係を説明しますね。で、練習問題もあるから楽しみに!
そうそう、その調子で徐々に覚えていってくださいね。
まずは、複利について、元本が増えていくのが複利ですね。単利と複利はどっちが早く増えるんだっけ?
複利!
ん?あれ?複利と単利ってなにが違うんだっけ?
単利は元本が増えないけど、複利は元本が増えていくんでしょ
単利も増えてるけど、毎年増える分はずーーーっと変わらないよね。複利は、緑のところ(元本)が増えるから、毎年増える分が大きくなるでしょ。
あ、そうか。複利は緑が増えるから、それの何%ってなるから、増える分が毎年大きくなるんだっけ?
そうなんです。例えば、100万円預けた場合、単利は何年たっても100万円に対しての利息になるけど、複利の場合は、1000万円に増えたら、1000万円に対して利息がつくから、何十年先はぜんぜん違うよね。
では、次に複利の増え方のイメージです。期間が長くて、金利が大きいと、大きく増えます。金利が5%と8%で全然違うでしょ。
そうそう、複利では、1%の違いが凄く大きく効いてくるわけです。あと、期間もそうです。15年までと、そのあとで全然違う感じでしょ。
なので、借金のときは、どうすればいいんだっけ?
そうです。借りる場合は早く返す!後は、できるだけ金利の低いところで借りる事が大切ですね。数%をなめてるとえらいことになります。
たしかにね。数%って大きいね。
と、いうところで、お待ちかねの練習問題です。
だるいってなんだよ。はい、お金を返さないと何年で2倍になりますか?って問題です。複利はどうやって計算するんだっけ?
どうやるんだっけ?
金利が20%だから、0.2倍だっけ?いや、1.2倍ずつ増えるんだよね。
お、そうそう。”わわ”やるね!ななは、分かる?割合苦手なんだっけ?
んんんんんーーーー。わからん・・・・
借りたお金が200万円で金利が20%ってことは、利息はいくらになる?
んんんん・・・・ 200万円かける0.2? 40万円かな。
そうそう、で結局全部でいくらになりますかってことだから、もとの200万と40万円で240万になるでしょ。もとの200万円は、1倍ってことだから、0.2増えた分と合わせて、1.2倍になるってことなんだよね。
じゃあ、もとの金額に1.2倍すればいいってことか。
そういうことだね。で、次の年はその1.2倍、その次の年は、その1.2倍って感じで、元の金額に、年々1.2倍増えていきます。
あーーー なんか分かったかも。
では、金利が5%の時はどういう計算になるかな?
1.5倍? いや、1.05倍かな?
そうそう、5%は、0.05倍だから、元の1と合わせて1+0.05で、1.05倍になるね。よくできました。
20%の場合は、1年目は元のお金に1.2をかけて、その次はまた1.2をかけて、その次はまた1.2をかけるから、なん乗って感じになるの?
そのとおり!複利の場合は、N年目は、N乗って感じで増えていくんです。だからぎゅいんって感じで増えるんだね。ということで、この問題の場合は、200万円に1.2をかけて、を繰り返すと、4年目には2倍の400万円を超えてますね。
20%の金利っていうのもなかなか凄いけどね。あっという間に2倍になっちゃうね。200万円しか借りてないのに、400万円も返さなきゃだね。
ということで、借りるときは、金利に気を付けるのと、なるべく早く返してくださいってことです。あと、72の法則というのがあります。
72を金利で割ると、2倍になる期間が分かります。例えば、この問題だと、72を20で割ると、3.6になるので、3.6年で倍になることが分かります。これは便利だから覚えておくといいね。
じゃあ、3回繰り返しましょう。72の法則!72の法則!72の法則!
72の法則!72の法則!72の法則!
しっかり覚えておいてくださいね。次は、景気と金利の関係について説明します。
景気と金利って関係あるんだ?
そうなんです。世の中はいろいろと関係があって大変なんですよ。
これは、イメージね。景気が良いって晴れのイメージでしょ?
景気がいいと、金利は上がることが多い。悪いと金利は下がることが多いです。
景気が良いってことはモノが売れやすいってことです。そうすると、モノを作る人、まあ工場とかね。そういう会社が、もっと売ろうとして、借金してでも工場を大きくしたくなるんです。そうして、お金を借りたい人が多くなるので、貸す人=銀行は、金利をあげるわけです。金利をあげると銀行が儲かるからね。ということです。
ふーん。借りたい人が多くなるから金利があがるのか。難しいね。
そうだね、なんかややこしいね。
お金を借りたい人が多くなると、金利が上がるってのは大丈夫かな。人気の商品は値段があがるのと同じで、借りたい人気が上がると借りる値段=金利が上がります。
なるほど、人気があると値段が上がるって事か。景気がいいと、お金を借りる人気が上がるって事だね。
そうそう。そうやってなぜそうなるのか。ってことを理解しておくと、思い出しやすくなりますね。
それでは、練習問題にチャレンジして理解を深めてみましょう。
ええええええ、また問題ですか・・・・だるうううう。
だがら、だるいってなんだよ!さっきやったばっかりだから簡単だよ。今、景気が良かった場合、金利はどうなるんだっけ?
そのとおり!で、金利が上がる場合、お金を投資する時、要するに、お金を増やしたい場合は、固定金利、変動金利の商品のどちらがいいか?
固定金利って、金利がずっとそのままってことでしょ?じゃあ、金利が上がるから、変動のほうがいいんじゃない?
そうですね!凄いじゃん。では、次の、お金を借りる場合は?
借りる場合は、増えないほうがいいから。固定?
そうです。いいですね。よく分かってるじゃん。完璧だね。
えーーでも、借りてる途中で景気が変わったらどうなるの?
おっ!良い質問ですね! 借金の場合も、借り換えってことができるので、今の金利がどうなっているのか?これから景気がどうなりそうで、金利がどう変わりそうか、大きくかわりそうだったら、借り換えをすればいいですね。
まあ、手数料がかかるから、手数料を払っても得な場合にやりましょう。今はそういう手段があるってことが分かっていればいいですよ。よくできました。では、今日のお勉強はこれでおしまいです。
さっきも見せたけど、今回で、8問分のスキルが身につきました。約3分の1のスキル習得って感じですね。
本日のまとめ
① 複利の復習
複利の計算方法:N年後のお金=元本×(1+金利)N乗 をかける。
72の法則=72÷金利=2倍になる年数
② 景気と金利の関係
景気が良いと金利は上がる。
お金を増やしたい場合は変動金利がよく、借りた場合は固定金利にするとよい。
前回(第7回)の内容は
こちら「お金の増やし方【その2お金に働かせるPART2】」
次回(第9回)の内容は
こちら「金利に関するおまけの知識(その2)【インフレと預金保険制度】」