【第11回】生活に必要なお金ってどれくらい?【人生の3大支出とは】

生活に必要なお金ってどれくらい?(人生の3大支出の目安)

今回の内容

生活に必要なお金と人生の三大支出(住宅費・老後のお金・教育費)の目安
①生活費   14万円/月(2人) 22万円/月(4人)
②住宅費   3,225万円(全国平均)
③老後のお金 27万円/月×35年=約1.1億円(65歳~100歳まで)
④教育費   約912万円(大学のみ私立の場合)
 出典:①~③は金融広報中央委員会 ライフプランシミュレーション
    ④は文科省 平成30年度子供の学習費調査
基本的な生活費と人生の3大支出と言われる、家、教育、老後について、だいたいの金額の目安を説明しました。まだ自分で生活していないため、具体的にはイメージがついていない様子でしたが、次回、所得の水準について話をするつもりなので、今回はその布石として、何に、どの程度のお金が必要かについてある程度イメージできればそれで良しというところです。
父さん
今日は人生の三大支出について説明します。なんだか分かりますか?
わわ
なんだろ~ むずかしいなあ~ 車と、家と、食べ物?
なな
家と、旅行と、学校とかの?なんていうの?勉強のお金!
父さん
ハズレですけど、まあまあいい線いってるね。家と、ななが言いたかったのは、教育費かな?あと一つは老後のお金です。
わわ

おしいじゃん!車じゃないんだ。

父さん
そうだね。車も結構お金がかかるほうだけど、3大支出だからね。1千万くらいの単位でお金がかかるものなんですね。
わわ
そっか、ってゆーか、教育って学校でしょ?そんなにお金がかかるのか!
父さん
そうなんですよ。というわけで、ひとつひとつ詳しく見ていきます。といっても、だいたいこれくらいって感覚が分かればいいかな。と思っています。これが分かれば、またまたスキルアップですね。金融リテラシーの1問分だから、36%完了となります。

生活費について

父さん
ではまず、生活費について説明します。

父さん
一人だと月額12万円、二人だと14万円くらいかな。うちは4人家族だから、22万円位となってますね。これは、家賃は入ってないので、ホントに一人暮らしをしたりするともっとかかるね。
わわ
へえ、うちは4人家族だけど、ホントに22万円くらいなの?
父さん
ここの食費をみてください。6万円ってなってるでしょ?では、一日平均いくらくらい?
わわ
6万円÷30日だと2千円!
父さん
そうだね。じゃあ、朝昼晩って食べるでしょ。一食いくら?
わわ
2千円を3で割るから、600円ちょっとくらい!
父さん
そうだね。4人で!600円だからね。
わわ
あ。4人で600円か。スシロー行けないじゃん!
父さん
そうだよ。スシローなんてめったに行けないよね!焼肉とか行ったら、えらいことでしょ?
なな
焼肉行って、スシロー行ってってやってたら、全然足りないね。
父さん
そうです。だから、外食ばっかりしてたら全然22万円じゃ足りないんだね。ちゃんと考えながら、家でごはんを作って生活しないとダメですね。
わわ
外食は結構お金かかってるんだね~。マックでも一人300円は使うもんね。サイゼリアでも4人で600円は無理だな。
父さん
そうだね。で、このくらいだと、年収はいくらくらいかというと、月に22万円だとすると、年間だといくら位になるかな?
わわ
22万円かける12にすると、264万円だね。
父さん
そうです。で、これは手取りですね。2割くらい税金やらでもっていかれた残りが手取りだから、年間収入は330万円くらい必要だね。しかもこれは住宅の費用は入ってないし、海外旅行に行ったり贅沢するお金は入ってません。生活費だけで、年間330万円は稼がないといけないってことですね。
わわ
330万円かあ。それくらいが普通なの?年収って普通一千万円くらいなんでしょ?
父さん
いやいやいや、一千万って全然普通じゃないぞ!
わわ
えっそうなの?一千万円が最低くらいかと思ってた。
父さん
なんの知識だよそれ!収入については、次回説明するから期待してください。一千万円というのがどのくらい凄い金額なのか理解してくださいね。
わわ
そうなんだ。なんとなく一千万円って聞くじゃん。そういうものかと思ってたよ。

住宅費用

父さん

では、ここから、3大費用の説明に入っていきます。

父さん
住宅の費用はピンキリだけど、これを見ると、全国平均で3,225万円ってなっているね。
わわ
へええ、3千万円くらいなんだねえ。となりに書いてある自己資金ってなに?
父さん
いいところに気が付きました!自己資金は、頭金っていって、貯金とかでためてたお金を初めに払うんだね。で、あとは借金することが多いです。借入金ってところだね。
わわ
お金を借りるんだね。2千万円の借金って結構大きいんだよね?
父さん
そうだよ。金利の説明のときに、借金は複利で増えていくから、早く返さないとすごく増えるって説明したでしょ。だから、なるべく自己資金を多く貯めておいて、借入金を少なくしたほうがいいですよ。
なな

そっか、借金はなるべく借りない。借りたら早く返すって言ってたね。

父さん
そういうことです。あとは、買うんじゃなくて、家を借りるって方法もあります。金額的には買っても借りてもそんなに変わらないから、どちらがいいかって結構話題になることが多いよ。それぞれの意見があるんだね。

 

なな

絶対買ったほうがいいじゃん。

父さん
なんで?
なな
借りるのってなんか嫌だし。借金がなくなったら払わなくてもよくなるでしょ。安心じゃん。
父さん
まあそうだね。買うのが良いっていう人は、だいたいそういうよね。でもさ、買ったら結構リスクがあるんだよ。
なな

リスク?ってどんなこと?

父さん
まず、地震とかで潰れちゃったらパーになっちゃうでしょ。あとは、変な人が隣に住んでたりしたら最悪じゃん。引っ越すわけにもいかなくなっちゃうんだよね。
わわ
なるほど。そうだね。もし地震でつぶれちゃっらどうなるの?
父さん
どうにもならないんだよね。潰れちゃったらまた買うか、お金が無かったらお祖父ちゃん家にお世話にならなくっちゃかもね。
わわ
えええええ、そうなんだあ。そうなったら大変だねえ。借りてたらどうなるの?地震で壊れたらどうなるの?
父さん
借りてたら、借りかえればいいから、そんなに損失は大きくないよね。
わわ
そうか、地震で壊れても修理しなくていいんだ。
父さん
そうだね。修理するのは大家さんの責任なんですね。
わわ
へええ。家を買うと安心って思ってたけど、いろいろ考えると難しいねえ。
父さん
そうなんだよ。しかも、家はどんどん価値がなくなっていくからね。お金がないから途中で売ろうとすると損することが多いよ。買うときはよく考えて買うようにしましょう。

高齢者の支出

父さん
では、続いて老後のお金について説明します。

父さん
これを見ると、高齢者世帯では月に27万円ほど使っていることが分かります。100歳までだといくら必要か計算できる?
わわ
65歳からだと、35年でしょ。
なな
ってことは、27万円×12か月×35年で、いちじゅうひゃくせん、え~っと、え?1億円超えてる?
父さん
そうなんです。1.1億円くらいってことなんだけど、すごい金額だよね。でもさ、さっき、生活費について説明したけど、2人の場合は、14万円くらいだったでしょ。年取ったら、そんなに使うのかって話ですよ。
なな

たしかに!そうだね。すごい違うね。食費が7万円ってなってるね。

父さん
ということで、月に14万円だったら、35年でいくらになるかな?
わわ

14万円×12か月×35年は、5880万円だね。だいぶ安くなったね。

父さん
そうなんだよ。老後のお金は、月にどれくらい使うかによっても違うし、何歳まで生きるかによってもずいぶん違ってくるからね。まあ、目安として考えるとして、6000万円~1億円くらい必要なのかなあ。くらいのイメージでいいと思います。
わわ
じゃあ、8000万円くらいを目指せばいいのかな?
父さん
そうだねえ。年金がもらえれば、その分引いてもいいんだけど、自分で全部用意しようとすると、それくらいないと心配だよね。8000万円を貯めようとすると、いくら貯金しなきゃか分かる?
わわ
65歳までに貯めるんでしょ。何歳から?
父さん
そうだな。大学出て、働くとすると、初めは安月給だから難しいとして、25歳くらいから貯金したら、何年間かな?
わわ
40年だから、8000万円÷40年は200万円だね。毎月17万円位貯めるんだね。
父さん
そうだねえ。毎月17万円の貯金はなかなかしんどいってゆーか。普通は無理だな。
わわ
やっぱり株とかで増やさないとダメってことか。
父さん
仮に年利5%で運用できた場合、月々5万円を投資すれば、40年後には7600万円くらいになる計算だね。月々5万円を節約して捻出するか、うまく稼ぐかして投資できれば、まったく無理な金額でもないかもしれない。時間を有効活用したいね。
わわ
月々5万円がどれくらい大変かよくわからないなあ。
父さん
そうだね。給料ってだいたいどのくらいもらえるのかについては、次回にやるのでまあ、今回はだいたいのイメージが分かればいいかな。

教育費

父さん
3大費用の最後。教育費について説明します。

父さん
まずは、高校までの教育費だね。
父さん
全部公立の場合、これは”なな”の場合だね。540万円です。仮に高校が私立になると、690万円に上がります。約150万円の差だね。”わわ”は、来年高校受験だけど、公立に行ってくださいね。
わわ

まあ、それは受かればいいけどねえ。こればっかりは運だからねえ~

父さん
運じゃねーよ!勉強しろよ!
わわ
はいはい。まあダメだったら、車売ってください。
父さん
車売らないよ!150万円も違うんだからね!分かってるよね!で、ななは、大学いきたいんでしょ?
なな
まあ、そうだね。なんとなく行くんだろうなあって思ってる。
父さん
では、大学の費用を見てみよう。

父さん
大学の授業料を見ると、国公立は4年で216万円。私立だと372万円。これも150万円くらい違うねえ。
なな
しかも私立の理系だともっと高いらしいよね。
父さん
よく知ってるじゃん。医学部とかめちゃくちゃ高いらしいよ。先輩の話だけど、働きながら、バイトしないとダメかも・・・・とか言ってたよ。医学部は止めてね(笑)
なな
いや、医学とか人の体とか気持ち悪いし嫌いだから行かないし!
父さん
あっそう。嫌だったら別にいいけど。まじめな話、自分が好きな学科を探して行きたいところを決めてくださいね。
なな
大学は行ったほうがいいと思ってるけど、イマイチどこが良いとかなんだよねえ。

 

父さん
いやいや、大学だけで、車が買えるくらいのお金がかかるんだから、ちゃんと行きたいところへ行ってくださいよ!大学で遊んでるだけだとすごいムダなんだからね!
なな
まあそうだねえ。結構なお金だねえ。
父さん
幼稚園から大学まで全部公立だと756万円。大学のみ私立だと912万円だね。子供を一人、大学まで進学させると、よく1千万円っていわれるけど、だいたいそんくらいって思っていてもいいかもね。幼稚園から私立だと倍くらいかかりそうだけどね。
なな
そっちが良かったよねえ。受験とかないし。
わわ

ほんとだよねえ。幼稚園に入れば大学まで受験なしとかいいよねえ。

父さん
なるほど、受験ないのはいいよね。自分の子供はそうしてあげれば?
わわ
いや、お金がもったいないから嫌だ!
父さん
なんじゃそりゃ!ってことで、今日はこれまでにします。だいたいどれくらいお金がかかるんだってイメージが分かればいいです。次回は、普通の給料ってどれくらいかについて説明したいと思います。それを合わせれば、お金の価値がなんとなく分かるようになるかな。

まとめ