【第7回】お金の増やし方【その2 お金に働かせる part2 】

お金の増やし方  【お金に働かせる part2】

今回の説明内容

  1. お金が働くと自分は働かなくてよいのか。
  2. 金融商品とそのリスクについて
前回は、「お金が働く=複利でお金が増える」ということで、複利の計算について説明。金融リテラシー調査の類題にチャレンジしました。今回はその続きです。
1)お金が働くと自分は働かなくてよいのか。自分が働かなくてもよいくらいにお金に働いてもらうには、お金の生る木をとても大きく育てる必要があります。まずは自分が働いて、そのお金を投資することで、お金の生る木を育てます。働きたくないから、お金にだけ働いてもらおうとすると必ず破綻しますので、自分が働くことが第一であることをしっかりと説明しました。
2)金融商品とそのリスクについて。金融商品にはどんなものがあり、どのような特徴があるのかについて簡単に説明しました。本格的な商品の話は後でじっくりと行うつもりなので、今回は概要を説明。ここでも金融リテラシー調査の問題に挑戦してみました。
父さん

はいそれでは始めます。テストも終わったから今日はゆっくり説明できるかな。

わわ
いえ、30分でお願いします。現在20時5分ですので、35分までですね。
父さん
はい、では30分を目安にやりましょう。今回は前回の続きです。お金に働いてもらうってことは、複利でお金を増やすってことですが、複利って覚えてますか?単利となにが違う?
なな
お金がその%でふえていくんだよね?
わわ
単利は元のお金がそのままで、複利は、元のお金も増える。って感じでしょ。
父さん
お、だいたいわかってるっぽいな。その%のことを金利っていうんですね。で、金利には単利と複利があるけど、どちらが早く増えるんだっけ?
わわ
そりゃあ複利でしょ。
なな
そうだね。複利だね。
父さん
お、いいねえ。その通り。複利では元本が増えていくので、利息も増えていって、お金の増えるスピードが早いんですね。あと、お金を借りた場合も返す額が複利で増えるので、早く返さないとどんどん損するよって説明もしたね。
なな
あーなんとなく覚えてる。かな。
わわ
そうだね。そんな話があったような気がするような気がする。
父さん
複利では、お金がどんどん増えるので、貯金はいいけど、借金だと困るよね。大切なのでよく覚えておいてください。
わわ
へいへい

お金に働かせるのはあくまで補助として

父さん
ところで、大切な話をもう一つ、お金に働いてもらうのは、あくまで自分のサポート役ということを忘れないでください。
わわ
え?どういうこと?
父さん
お金が働いてくれるから、自分は働かなくてよいって訳ではないんですね。お金に働いてもらうことばかり考えて、自分の仕事を疎かにする考えではうまくいかないので注意して下さい。
わわ
そうなの?なんで?
父さん
投資を始めたころは、お金の生る木も大きくなくて、お金はそんなに生りません。時間をかけずに早くお金をたくさん生らせるためには、リスクの高い、博打みたいな商品に投資をしないといけません。そうすると、だいたいは大損をするわけです。

なな
ほーそうなんだね。じゃあ、どうすればいいの?

 

父さん
あくまで、お金を増やすのは、自分が働くのが一番です。で、働いたお金を投資にも使って、お金の生る木をじっくりと増やして行きましょう。自分一人で働くより、お金にも働いてもらって、上手にお金を増やそうってことですね。
なな
そっか、やっぱり自分が働かないとダメなんだね。
父さん
そうです。前々回に、お金を増やすのに一番大切なのは、自分が働く事。と言ったけど、そういう事なんですね。ここも勘違いすると損しやすいので、よく覚えておいてください。楽して儲けようとすると、増えるのが早い投資をしたくなるけど、増えるのが早いってことは、損するのも早いって事だから注意してください。
わわ
増えやすいのは、損もしやすいのか。

金融商品とはなんですか?

父さん
そうなんだよね。ちょうどこれから、その話をします。お金の生る木を育てるっていうのは、金融商品を買って増やしていくってことなんです。金融商品には種類がいろいろあって、価格がゆっくりと変化するものから、急激に変化するものがあるんです。
なな
え~いろいろあるのか~。難しそうだね。
わわ
株は?株ってどんな感じなの?
父さん
株は値動きが激しい部類だね。一つの会社の株を買うと、どうなるのか長い目で見て予測するのは難しいね。すごく儲かることもあるし、すごく損するかもしれないね。
わわ
へえ~、そうすると何を買えばいいのか分かんないね。
父さん
大人でも難しいんです。でも、そういう人のために、いろいろな会社の詰め合わせパックのような商品もあるんです。例えば、日本の大きな会社の株の寄せ集めとかね。そういうのを投資信託といいます。
わわ
投資信託??
父さん
投資信託は、プロがいろいろとよさそうな株を見繕って、パッケージにしてくれてる商品だね。たとえば、A,B,Cって会社の株のパッケージだと、Aって会社の株が下がっても、BとCが好調なら、トータルでよくなるでしょ。逆の場合があるかもしれないし。
わわ
プロが選んでくれるんだ。プロって?お父さんみたいな人じゃなくて、ガチ中のガチ?
父さん
そうそう、ガチ中のガチの人が本気で選んでくれるんだよね。
わわ
へえ~ じゃあ、それがいいに決まってるじゃん!
父さん
まあ、そうなんだけどね。でも、プロに頼むと手数料を取られちゃうんだよね。で、手数料払った分儲けられるかっていうと、まあ、なかなか難しい世界なんですよ。
わわ
えーーガチの人でも難しいんだ。
父さん
まあその辺の話はまたの機会に詳しく説明するけど、とにかく、投資信託は、株を組み合わせるので、値動きが少しゆるやかになるわけです。損する可能性が減るけど、増え方も少なくなるね。
なな
損しない代わりに得もすくないって感じかな。
父さん
そうだね。ついでにもう一つ、債券という商品があります。
わわ
債券?また新しいのキタ。
父さん
債券は、会社や国がお金を貸してください。っていう商品です。ある会社、もしくは国や自治体が、後で返すし、利息を払うので、貸してくれませんか?って売り出すのが債券です。
なな
ほうほう、会社や国にお金を貸してあげるのか。で、利息がもらえる。
父さん
基本的には貸したら返してもらえる約束なので、リスクはそんなに高くない商品です。
わわ
基本的には返してもらえるって?返してもらえないこともあるの?
父さん
おっ、するどいね! その会社が倒産しちゃったら返してもらえない場合がありますねえ。
わわ
そっか、でも、トヨタとか国とかなら倒産しないんだよね。
父さん
まあそうだね。だから、債券には格付けっていうのがあって、倒産のしにくさみたいなのがランク分けされてます。格付けが高いほうが安心だけど、金利は低くなっている。人気があるから、金利が低くてもみんな買うんだね。一方で、格付けが低いと金利は高いことが多いね。
なな

へえ~、安心感があるのは増えにくいけど、逆に増えやすいのは、倒産の可能性が高いってかんじなのかな。

わわ
なんかむずかしいねえ。
父さん
そうそう、まあ、それぞれの商品については後で詳しく説明するから、今回は、株と預金のほかにも商品もあるってことがなんとなく分かればいいです。
わわ
株は聞いたことあったけど、債券とあと、なんだっけ?知らないのが出てきたね。
なな
そう、投資信託とか聞いたことなかったな。

金融商品のリスクについて

父さん

それでは金融商品のリスクについて説明します。リスクって聞いたことあるよね。これまでもちょくちょく使ってたけど、なんとなく分かるよね。

なな
なんか、リスク=危ないって感じだよね。
わわ
まあなんとなく嫌な感じだね。
父さん
そうだね。投資は金融商品の価格が変化するから得したり、損したりするんだけど、その変化が大きいほど、大きく増やせるけど、損する危険性も大きくなります。この値動きによる危険性の変化のことをリスクといいます。リスクは、預金、債券、投資信託、株式の順で大きくなります。
父さん
リスクが小さいほうが安心だけどお金が増えにくい。リスクが大きい商品ほど、お金が増えやすいけど、不安も増えるってことだね。バランスが大事です。
父さん
投資をする際には、自分がどの程度リスクを取れるかのバランスが大切だから、それはまた別の機会に説明します。
わわ
はーい。結構時間たってます!
父さん
はい、それでは最後に、金利と値動きの関係を見ておこう。

金融商品の金利と価格との関係

なな
金利と値動き・・・・もうお腹いっぱいでーーーす!
わわ
なんか今日は難しいな・・・
父さん

そっか、確かに聞きなれない言葉がいろいろ出てきたな。まあ、だんだん慣れてください。簡単に言うと、金利が上がると、債券や、株の価格は下がります。金利が下がると、逆に上がります。

わわ
ほうほう、逆になるんだね。なんで?
父さん

はい、いい質問ですね。 金利が上がると、預金でお金が増えやすくなるわけです。そうすると、わざわざリスクの高い商品を買わなくても、リスクの低い預金の人気が高まるでしょ?

なな
そうだね。安全に増えるほうがいいってことでしょ。
父さん
そう、要するに、預金の金利が上がると債券や株の人気がなくなるわけです。人気がなくなると、みんな売りたくなるから、価格が下がるってわけです。
わわ
ふ~ん。人気がなくなると安くなるわけね。まあ要は、金利と逆になるって感じなんだね。
父さん

まあまあ、そんな感じで覚えておけばいいと思うよ。とりあえず。というわけで、最後の最後に練習問題をやって終わりまーす。

わわ
えーーーーこれで最後って言ったじゃん!

練習問題

父さん
まあまあ、すぐ終わるから、ではまず、1問目、これはどう?
わわ
これはリスクってやつだな。株と債券はどっちが安心なんだっけ?なな!
なな
うーん、たしか、絵の右の方が危険だったから、株が危険だね。ってことは、株の方が債券より危険。
父さん
ピンポーン!大正解。では、2問目。さっきやったばっかだね。
わわ
おお!これは逆になるから、金利が下がったら、債券の価格が上がる!コメント
父さん
おっけー!!大正解です。すばらしいですね~!これは、たしか類似問題の正解率は24%くらいだったと思うよ。みんな債券とか知らないんだね~。ななとわわは、少し賢くなったんじゃない?ということで、本日は終了しましょう。お疲れさまでした。