【第6回】お金の増やし方【その2 お金に働かせる part1 】

お金の増やし方【その2 お金に働かせる part1 】

今回の説明内容について

  1. お金に働かせるとは=複利を利用してお金を増やす
  2. 複利とは?計算の仕方
  3. 金融リテラシー調査正誤問題の練習問題
お金の増やし方の2つ目として、「お金に働かせる」を説明します。お金に働かせるとは=複利の力でお金を増やすこと。複利を使って運用すれば、自分は寝てても遊んでてもお金は勝手に増えていきます。このイメージをつかむことと、複利とはどういうものかについて具体的に説明します。また、金融リテラシー調査の練習問題3問に挑戦します。結果は3問とも理解できた様子。複利についてはだいたい分かったかなという印象です。
父さん
お金の増やし方の二つ目として、お金に働かせるについて説明します。
わわ
テスト前だから、ちゃちゃっとお願いしますね!
父さん
そうだな。では、今日も30分きっちりで、いきましょう。ちなみに今日はこの間話した金融知識のテスト対策として、練習問題やるからねー。
わわ
え、そうなの?がんばれ、なな!
なな
わわもやるんだよ!

お金に働かせるとは?

父さん
ということで、早速始めます。お金に働かせるってイメージわかる?
わわ
わかりません!お金が仕事するの?
父さん
そういうこと。お金に仕事をしてもらってお金を稼いでもらうってことです。
わわ
そうなの?冗談で言ったのに。
なな
お金が仕事するってどういうこと?
父さん
お金が仕事するっていうのは比喩だけどね。お金を複利で運用すると、自分が寝てたり、遊んでいる間にも、お金がどんどん増えていくんだよね。お金が働いてくれてるみたいでしょ。お金の生る木ってイメージでもいいね。
なな
へえ~。お金のなる木は欲しいわ!自分が働かなくてもよくなるの?
父さん
お金の生る木ははじめは小さいから少ししかお金は生らないんです。どんどん育てて、すごく大きく育てれば、いっぱいお金が生るので自分が働かなくてもよくなります。

父さん
こんな感じですね。お金の生る木のように、持っているとお金が増えるもののことを「資産」といいます。例えば、資産が5000万円まで大きくなれば、5%で運用できれば、一年で250万円、月に20万円以上増えることになるので、一人だったら、ほとんど働かなくても生活できそうだね。
わわ
でも、ここから税金持っていかれるんじゃなかったっけ?
父さん
おっ、するどい!そうなんです。ほんとは、20%税金分が減っちゃうね。それにしても月に16万円以上あるから、そこそこ生活費の足しになるよね。
なな
あと、複利で運用するってなに?
父さん
いい質問ですね。お金が働いてくれるのは、複利という考え方が味噌だから、今日はそこを重点的に説明します。
わわ
まあ聞いてやろうじゃないか。

複利を知ろう

父さん
これは複利でお金が増えるイメージです。預金や、債券、株などの金融商品はこの複利という仕組みを利用して増えるからよく覚えておいてください。
なな
複利だと100万円が、15年で208万円、30年で432万円になるの?
父さん
そうだね。年利5%というのが、複利の利回りといって、毎年5%づつ増えるってことなんです。年利5%だと、15年間で約2倍、30年間で約4.3倍になるってことだね。初めに100万円しか払ってないから、それ以上は全てお金が働いてくれた分になります。
わわ
えーー、すごい増えてるね。じゃあ、お金に働いてもらったほうが絶対得じゃん。
父さん
そうなんです。自分だけで働くより、お金にも働いてもらうとずいぶん助かるよね。でも実は、増えるだけじゃなくて、減っちゃう場合もあるから気を付けましょう。減っちゃう場合については、別の機会に詳しく話します。今日は、複利ってどんなものかについて詳しく理解してもらいたいと思います。

父さん
それでは、複利の計算方法について説明します。
わわ
計算にがて~。ななは、割合って苦手なんじゃなかったっけ?
なな
そうなんだよ。割合苦手~ 嫌い~
父さん
まあまあ、そんなに難しくないから。金利には、単利と複利という2つの方式があります。それぞれ見てみましょう。
父さん
まず単利について。単利は金利が5%だったら1年で5%増えます。それだけです。100万円だったら5万円だね。金利がずっと同じ5%であれば、1年後も10年後でも同じ5万円増えます。
父さん
一方複利は、増えた分だけ元本も増えていきます。1年目は100万円に対して5%の5万円増えるんだけど、2年目は、増えた105万円に対して5%増えることになります。105万円の5%なので5.3万円増えます。元本が毎年大きくなるため、どんどんと増え方が大きくなります。分かる?
なな
この図の緑のところが違うってことかな?
わわ
複利の場合は、緑がどんどん増えていってるね。だから増える分も大きくなるのか。
父さん
そうそう、苦手って言ってた割に2人とも呑み込みが早いね!分かってるじゃん。
わわ
まあね。よく言われます。
父さん
じゃあ、単利と複利はどちらが増え方が早いか分かる?
なな
複利だよね?
わわ
そりゃあ複利でしょ。この図を見たらわかるやん。
父さん
まあ、そういうことですね。単利より複利のほうが早く増えるので覚えておいてね。

父さん
これを見ると、複利のほうが早く増えるのが分かりやすいね。30年後には約1.7倍も差がついてるね。単利は一本調子だけど、複利はぎゅいんって増えてるでしょ。時間が経てばたつほど複利はすごいスピードで増えていきます。
なな
単利と複利でそんなに違うのか。複利は凄いね!。
父さん
そう、逆にお金を借りる場合も複利で増えるから注意しましょう。借りたお金も時間が経てば経つほどめちゃくちゃ増えるからね。
なな
えーーなるほど、借りるのも複利なのか。それは怖いねえ。

複利についての練習問題 3問

父さん
というところで、これからテストの問題に挑戦してみようか。前に説明した金融リテラシー調査の問題を少しアレンジしてみました。
わわ
えーーーついに来たか。ぜんぜんわかりませーん。
なな
自身ないなあ
父さん
まあまあ、とりあえず、どんな問題か見ながらいっしょにやってみよう。今までの話をちゃんと聞いていれば、そんなに難しくないと思います。
わわ
ドキッ。
父さん
まず問題①、これは分かるかな?利息にかかる税金は考慮しないでください。って書いてあるね。ホントは儲かった分に税金がかかるんだけど、それは考えなくていいですよってことだからね。
なな
100万円の5%だから、105万円で1番!
わわ
そうだね。これは1番でしょ。
父さん
ピンポーン!!あたりです!まず一問目はクリアですね。続いて問題②はどうかな?
わわ
なんだこれ?計算めんどくさそうだね。1年目は105万でしょ、その次はそれの5%だから。え~っと・・・
父さん
そうそう、よく分かってるじゃん。でもそれをやるのは大変そうだから、例えば、単利だったら、どうなるか考えてみようか。
なな
単利だったら、毎年5万円なんだっけ?だとすれば、5年後は25万円増えているから、125万円だね。
父さん
そうそう、いいじゃん。そのとおり。で、問題文を見ると、この場合、125万円より多いか、少ないか、同じか、分からないか。だね。
なな
これって複利なの?単利なの?それが書いてないじゃん!
父さん
問題①に預金口座に預けましたって書いてあるでしょ。預金口座は複利だよ。
わわ
で、預金が複利だったら、なんなんですか?
なな
単利だと125万円になるでしょ?単利と複利はどちらが早く増えるんだっけ?わわ
わわ
そっか、複利だと、単利より多くなるから、125万円より多くなるんだな!
父さん

ご名答!!2人ともすごいじゃないか。よく分かってるじゃん。

父さん
では、最終問題③です。
わわ
時間が30分経ちました!!
父さん

切りのいいところで、この問題までやっちゃいましょう。で、これは分かるかな? ポイントは、結局2人の預けた金額は同じ額なんだけど、なにが違うか。だね。

なな
預金を始めた早さ!
わわ
花子さんは、20歳から長くやってるね。太郎さんは短いけど、金額が大きい。
父さん
そうだね。どっちが預金残高が多くなったでしょうか?
わわ
預金残高ってなに?
父さん
貯金の現在の金額ってことだね。太郎さんも花子さんの貯金は毎年増えていくけど、結局最後はどちらが多いですかってこと。
わわ
これは花子さんだね。早くからやると、複利だから、どんどん増えていくんでしょ?
父さん
ななはどう思う?
なな
早くからやった花子さんのほうが多いのかな?

父さん
2人とも正解でーす!凄いじゃん。この図を見ると、全然違うでしょ。結局同じ額を貯める場合は、少額からでも早くからやったほうがかなり有利ってことだね。分かりましたか?
なな
分かった!
わわ
まあ、わわはわかってたけどね。
父さん
そうっすか。では、逆にお金を借りる場合は、どうなるか分かる?
わわ
わかりません!
なな
逆になるのかな?短い期間で返したほうが得になる?
父さん
そうだね。逆というか、長く借りると、返さないといけないお金はどんどん増えます。増やすときは、コツコツ長く増やしていくといいけど、お金を借りた場合は、どかんと早く返したほうが、返す金額は少なくてすむね。これはよく覚えておいてくださいね。
なな
へえ~、増やすときは、少ない金額でも長くやるとどんどん増えるけど、借りた場合は、なるべく早く返さないと損なんだね。
父さん
そのとおり!よくできました。どうだった?難しかった?
なな
いっしょに考えながらやったからできたね。
わわ
そうだね。いっしょにやったから分かった!
父さん
いいねえ。ちなみに、金融リテラシー調査では、①と同じような問題の正解率は約69%。②は約44%、③は約54%です。①でも3割の人は分かっていない。②③は半数程度が不正解なんですね。複利のことについて、大人でも知らない人がいっぱいいるって事です。2人とも自信を持っていいよ!
なな
えー。できない人も結構いるんだねえ。
わわ
わわ達のほうが賢くなったかな!
父さん
そうだね。どんどん賢くなってください!ということころで今回はおしまいです。また来週~。